塔台モトクロス(第4回)

2015.10.8.Thu.タワレボ『塔台モトクロス』(第4回)

行さん「はい、それでは、今夜はSCOOBIE DOを迎えてお送りします、よろしくお願いします」

「「「「お願いいまーす」」」」
行さん「じゃあ、ひとりづつメンバー紹介を、じゃあコヤマくん」
シュウさん「はい、SCOOBIE DO ボーカル コヤマシュウでーす、よろしくお願いしまーす」
リーダー「はいギターのマツキタイジロウですよろしくお願いしまーす」
ジョーさん「ベースのナガイケジョーです、よろしくお願いします」
MOBY「ドラムのMOBYです、よろしくお願いします」
行さん「お願いします、はい、というわけで、大変ご無沙汰しております」
リーダー「ご無沙汰してまーす」
行さん「何年ぶりかなあ」
リーダー「パラサイトのときとか、ラジオで会ったのかなあ」
行さん「ただ、僕が前にいたお店にはよく来てくれてて」
MOBY「取材場所として、使わせてもらってて」
行さん「そう、ほんとに、利用していた、ってかんじで、『あ、来てるな』と思ったら取材かよ、みたいな」
シュウさん「取材でよく使ってた」
MOBY「お世話になってます」
行さん「いえいえこちらこそ」
行さん「まあ、それで、あのー、僕とスクービーの出会いと言えば、まあ、毎回これ話するときにいっつも出るんですけど、僕がかつて、タワーの新宿店にいたときに、」
リーダー「はいはいはいはい」
行さん「えーSCOOBIE DOが、あれKOGA?」
リーダー「そうです、最初そうです」
行さん「KOGAから、えー、ファースト、ミニアルバムが出る、っていうことになり、で、事前に聞かされてて、お、これはすごいと。大プッシュしないと。すごいバンドが出てきたぞ、とつって、バンド側にもちゃんと、もう最高っすよ、って言って」
シュウさん「うんうんうん」
行さん「場所ばっちり抑えたんで!って言って、発売日を迎えてー、で、メンバーも大展開するからって楽しみに店に来てくれたら何もなかったっていう」
シュウさん「そう、はじめての、CDを出したときだから、とっても興奮してたのね俺たちもね、で、新宿のタワーレコードですっげープッシュしてくれるから挨拶行ったほうがいいよなんて言われて。で4人で行こうって言って」
MOBY「ねえ」
シュウさん「で4人で行って、1枚も出てなくて、SCOOBIE DOのコーナーすらない。壮大などっきりかと思った」
行さん「あれねえ、びっくりしたよねー」
シュウさん「びっくりしました、でもそしたらね、聞いたら出してくれたんだよね」
MOBY「忘れもしない1999年3月10日ですから!」
シュウさん「あれなんですよ、宇多田ヒカルちゃんの、ファーストアルバムが発売同時、同じ日だったんですよ」
行さん「あ、そーうなの」
MOBY「てんてこ舞いで、準備できませんでした、って、店員さん言ってました」
行さん「いやだってー、あんときのスタッフ皆スクービー好きだったんだよね」
シュウさん「おーうれしい」
行さん「ほんとだからー、まあ大体なんだろ、そういうね、担当が、まあそのアーティストすごい好きで、っていうのはよくあるけど、珍しくその、インディーバイヤーズだけじゃなく、メジャーとかも皆スクービー好きで」
シュウさん「へーえうれしいなあ」
行さん「だから結構ね、ほらイベントとか言って、発売じゃないときもイベントとかよくしてもらったりとかしたよね」
シュウさん「インストアイベントだって、最近俺らも新宿でよくやらしてもらうんすけど、最近はさすがにアコースティックなんすけど、昔さあ、あのーいわゆる売り場のフロアで」
リーダー「やったやった」
MOBY「確かあんとき雨降って」
シュウさん「うん」
MOBY「でも急遽やって欲しいからって言って、売り場の棚をあけて」
シュウさん「そうそうそう」
MOBY「爆音で」
シュウさん「やったよね、ドラムセット普通に、あーんなことやっていいんですか店長」
行さん「俺店長じゃないし」
シュウさん「あ、店長じゃない」
行さん「あんときは普通に、バイヤーだったのかな」
シュウさん「暴挙ですよねえあれねえ」
行さん「やったよねえ」
シュウさん「でも未だに、新宿店にはとっても応援してもらってるんで、だからやっぱあの出会いがね、良かったですね、あの宇多田ヒカルちゃんに、負けて、並んでなかったっていうね、ただならぬ因縁を感じたもんね、これは付き合い長くなりそうだぞって」
行さん「言われたから出す、っていう」
シュウさん「あります、っていう」
MOBY「でも出てきたらあのでっかいボードが」
リーダー「ちゃんと用意はしてあったんですね」
シュウさん「ぺらって」
行さん「ディスプレイ」
シュウさん「そうそう」
MOBY「島が出てきて」
シュウさん「これかー!ってなって、うれしかったよね」
■結成20周年
行さん「20年超えたのよね」
リーダー「今年20周年ですね」
行さん「すごいよねー、しかも途中から独立して、」
リーダー「そうですね、独立して来年で10年」
行さん「すごい、なんかほんとの意味でのインディペンデントっていうか」
シュウさん「そうですねーやっぱ4人でやってるからね」
リーダー「やってくれる人がいないんでね」
シュウさん「そうだね」
リーダー「自分たちでやる、っていう」
行さん「なんか、なんだろそういう、メンバーも変わらず」
リーダー「そうっすね、ジョーが入って、ジョーが一番最後に入って、14年、来年15年」
(頷くジョーさん)
リーダー「ですね」
行さん「よく喧嘩とかしてないよね」
シュウさん「(笑)」
リーダー「ま、揉めることは多いですよ」
MOBY「さすがに」
リーダー「4人しかいないから」
シュウさん「でもまあバンドのことについて話してるから、
リーダー「別にその、変なことで揉めるわけじゃないから、ねえ、バンドをどうするかって話で」
シュウさん「うん、ギャラの取り分とかじゃないもんね」
リーダー「そうなってたら誰か辞めてるでしょ」
(笑)
シュウさん「そういうのじゃないんですよ」
行さん「そうかそうか」
シュウさん「常に、バンドを、なんかまあ前に進めるためにというか、じゃあ次はどうしようっていうときに、あーでもないこーでもないって意見はぶつかるけどー、でもそれってやっぱり言わないとね、おかしなことになっちゃうから、言って、じゃあここはこうしようってなったら、みんなそこに向かってく、っていうやり方で、進んでく、ね」
リーダー「そうですね」
シュウさん「で、来年10年」
行さん「ちゃんとそれほんと自分らだけでやれるってのはすごいなとと思ってて、やっぱり、人が、いわゆる大人の人がいるっていうのといないのとでは全然違うじゃない」
シュウさん「うーーん、でもまあ俺らが大人ですからね」
行さん「もう結構いい年だもんね」
シュウさん「そうですよ、だってハタチのときにはじめて、ねえ」
リーダー「20年目」
シュウさん「俺とリーダーハタチのときにはじめて」
行さん「ああそう」
シュウさん「大人なんですよ」
行さん「もう大台だ」
リーダー「大台です」
シュウさん「だから大人として、やってますから」
行さん「そうだよねー、『ギャラ、ちょ、お前のほうが多くねえか』みたいなの」
シュウさん「そういうところでは揉めないね」
行さん「でね、今日はなんで来てもらったかって言うと、9月23日に発売された、『Extra Funk-a-lismo! -Covers & Rarities-』これは、ビクターから発売された」
MOBY「ビクターから」
行さん「これは、どういうとっからこれを出そうって話になるの?」
リーダー「まあ今年、2015年が結成20周年ということで、で、もう、終わっちゃったんですけど、10月の4日に、日比谷の野外大音楽堂で野外ライブをやる、ってのが今年20周年の、SCOOBIE DOの一番おっきい目標として、まあ今年頭から動いてきたんですけども、それに伴ってあのー、4月に、この20年の、活動を振り返るって意味での、えー4枚組のベスト盤を自分たちで出したんですね。それはほんとにもうその、行さんが、初めて見てくださった頃から、の、音源から、去年出した、新作の音源、あ、それから、ほんとに最新曲の新曲も1曲入ってる、そういうボリュームのベスト盤を出したんですけども、そこに、入れられ、俺たちの本音としては入れたかったんだけれども、それまで、あのー、自分たちの曲以外でも、色々こうー、人の曲を、自分たちなりにアレンジして、カバーして、録音してたって楽曲がいっぱいあったんですね。でー、プラス、まあその僕らのメジャーの、ビクターにいた時代に、レコーディングはしたんだけども、要は盤にはならなかった」
行さん「お蔵入り」
リーダー「そうですねお蔵入りの曲もあったりして、なんかそういうのも、そういうのも含めて出せたら20周年の活動を振り返れるよな、なんてベスト盤を作る時は思ってたんだけれども、なかなか自分たち4人だけの力ではどうすることもできなくて、そこは権利の問題とか、で、そうこうしているうちに、僕らのその、元々のビクター時代のディレクターだった方から、こういう今まで録りためてる音源、やっぱこのタイミングで出すべきだよ、ってお話をいただいて。で、うちで良かったら出させてっていう話をいただいたんで、これは、よしって。どんぴしゃのタイミングだった、っていう」
行さん「じゃあこれは、結成のときくらいの、音源から、わりと最近の」
リーダー「そうですね」
行さん「まで入ってる」
リーダー「ことし録った、その、スカパラのカバーをやってる、それはまさしく今年録った、一番、新しいやつですね」
行さん「じゃあこの、20曲くらい?19曲か、19曲をこう、一気に、でも聞かせてもらったんだけど、なんか、良くも悪くも、なんか、グルーヴは変わらないっていうか、軸がしっかりしてるっていうと、褒めてんのかな?音楽の褒め方じゃないよね、しっかりしてるって」
行さん「や、だからその、いわゆるね、自分たちが得意とする、Funkの名曲とかをカバーするだけじゃなくて、いわゆるこう、マッチとかね、歌謡曲だったりして、ちょっとこう、ロックっぽうのとか、それをこう、自分らのテイストに、馴染ませるというか、あれ結構大変だろうなと思ってずっと聞いてた」
リーダー「割合でもあの、好きだよね」
シュウさん「うん、うん」
リーダー「アレンジしたり、ここに、その入ってるのはほんとに、なんていうのかな、形になったものだけなんですけど、ま、今の普段のライブとかでも、突然人の曲をカバーしてみたりとか、ここに入ってない曲をカバーしてみたりとか全然あるし、なんかまあ、自分たちのオリジナル曲をアレンジするような感じで、人の曲を、なんかこう料理するというか、とにかくスクービー自体がわりとこう、演奏するのが好きなバンドなんで、それをどうやってこう、自分が楽しみながらフィットする形に持ってけるかな、っていう過程が、だからこう、昔の曲をずーっとやってる、昔の曲だけやってる、みたいなバンドではないというか。ほんとに、なんでもいいからネタ持って来い、それを皆で料理する、してる時間が好き、みたいな」
行さん「なるほどねー」
リーダー「そんな感じですね」
行さん「なんか、こう、俺聞いてて思ったんだけど、バンドで演奏してるんだけど、そういう、なんかね、サンプリングしてるみたいな」
シュウさん「あー」
行さん「なんかね、そういう、アレンジの力っていうか、すごい面白いなって。生なんだけど」
リーダー「たしかに、フィッシュマンズの曲とかも」
行さん「あーそうだね」
リーダー「もろそういうベースラインだしね」
ジョーさん「バイ・バイ・アダムとかも、そうかもしれないですね」
リーダー「そうだね」
行さん「バイ・バイ・アダムそうだよねえ」
シュウさん「あの鐘を鳴らすのは」
リーダーシュウさん「「わたし」」
行さん「和田アキ子トリビュートアルバム、あれは、多分10年くらい前にね、そうそう、で、ジャケットに書いてあるSCOOBIE DOの綴りが間違ってて」
MOBY「差し替えに」
行さん「なんか知らないけど俺デザイナーじゃないのに俺も一緒に事務所に謝りに行ってさあ!ぜんっぜんノースマイルだったんだけどさあ」
シュウさん「ノースマイルカンパニー
シュウさん「うまいこと言っちゃった、そうか、そういうこともあったねえ」
行さん「バイ・バイ・アダムだからその、すごい面白いアレンジ」
シュウさん「あれね、あれよくアレンジできたよね」
リーダー「やっぱり全然ちがう、からね」
シュウさん「原曲と」
リーダー「原曲と」
シュウさん「でも原曲は元々好きだったんだよね、あれB面の曲だよね」
リーダー「デビュー曲」
行さん「あーそうそうそうそう」
シュウさん「デビュー盤のB面ので、昔っからなんか、このB面がいいんだよって、あの、MercyMercyMercyっていう、バッキンガムスでちょっと有名な名曲があるんだけど、俺らその曲もカバーしてるんだけど、その、アレンジをしたような曲なんですよ原曲が。だから元々の曲も好きなんだけど、そのままやっちゃうと、モロじゃん、っていう俺らにしてみたら。多分ね、聞いてる人からしてみたら、そんなところ少しも気にしてないんだけど、そう、」
リーダー「そうだね」
シュウさん「全然、そのままやっても格好良く聞こえんだけど、俺らにしてみたら、ソウルが好きすぎるから、バッキンガムスの、ぱく、真似じゃん、ってなるから、なんていうのちょっとこう、4つ打ち風の、」
リーダー「ディスコっぽい感じになったよね」
シュウさん「あれになんか、4つ打ちファンクというか、途中ブレイクしたりね、途中ブレイク入れるよね」
行さん「だからそこがサンプリング」
シュウさん「そうそうそう、ソウルミュージックとか、古いままのが好きなんだけど、90年代以降のHipHopのサンプリングソースとしての、かっこいいドラムブレイクみたいなのも好きだから、そこを生の音で再現したい、ってのもあって、で、逆に入れやすいの、その元の曲ね、オリジナルの曲だったら無理にその入れなくてもってなるんだけど、カバー曲だと元にあるじゃないですか、だからSCOOBIE DO印をなんとしても入れたいんですよ、無理やりでも、そうすると、ブレイク作りがちだよねなんかね」
リーダー「SCOOBIE DOあるある」
行さん「まあ確かに、カバーはアレンジで勝負」
シュウさん「そうですね、だから原曲に、たいてい負けないっていうか違うものへ、そのなんか、上回らないとしても、それ独自でこう、聞きごたえがあるものに絶対しなきゃってのは、ね、結構」
リーダー「あります」
シュウさん「縛りじゃないですけど、ある気がするな」
行さん「でもその一方でさ、あのー『BATDANCE』やってんじゃん、あれ意外と、直球っていうか」
シュウさん「あれ直球だねえ」
行さん「あの曲、あの曲ってカバーってされてんの?」
リーダー「いやー、ないんじゃないですか」
シュウさん「ないよね」
行さん「俺大好きなんだけど、あのかっこ良さって」
シュウさん「かっこいいっすよね」
行さん「多分プリンス以外ないんじゃないかって」
シュウさん「『BATDANCE』はでも多分、あれ元々原曲自体は、でもあれか、サンプリングではないのか、生なのかな」
リーダー「多分ねえ、」
ジョーさん「生々しいバンドロック、ロックバンドサウンドって感じじゃないですね」
シュウさん「うん、」
ジョーさん「原曲もやっぱサントラ、サウンドトラック的な、それを、敢えてだから直球でやったんだと思いますよ」
シュウさん「それを直球で、生で、やってみたら、すげえ笑えんだろうなっていう、これ、痛快じゃない?っつって」
シュウさん「最初はね、あれなんですよ、『Root&United』っていう代官山のイベントで、今も続けてやってるんですけど、対バン相手とセッションするっていうイベントで、向井さん、ZAZEN BOYSと対バンしたときに向井さんと最後セッションしますつって、向井さんプリンス好きらしいぞって話を聞いて、プリンスなにやろうか、BATDANCEやったらウケんじゃねーの、って、で、一応一通り、原曲聞いて、さっきの遅くなるところから早くなるところまで作って、向井さんに送って。で、当日まで返事がなかったんですよ、やるやらないのね」
MOBY「ね」
シュウさん「ローディーさんが共通のローディーさんなんで、『どうですか、向井さんどんな話してますか』『いや、当日になってみないとわかんないっすね』て。おいおい、って。それまでそんなに仲良くなかったから」
行さん「あーそうなんだ」
シュウさん「で、向井さん当日来て。俺ら先入って、向井さん後から入ってきて、『向井さん入りましたー』って、『じゃあ、『BATDANCE、やってもらえますかね』って言ったら『うんわかった、原曲に、忠実なカバー』って一言だけ言って」
シュウさん「テレキャスター持って、それすごい覚えてて、『原曲に忠実なカバー』、向井秀徳の、まるでZAZEN BOYSの曲のような一言で、『原曲に忠実なカバー』ずちゃっ、」
行さん「それはなに、二コリともせず?」
シュウさん「二コリともせず、でもそれで、一緒にやったら、結構面白かったね」
リーダー「面白かったね」
MOBY「後にレコーディングさせてもらって」
シュウさん「そうそうそうそう、トラウマティックガールのときね」
シュウさん「そういう意味では、BATDANCEは、出会いの曲だよね、思い出の、今思い出したら」
ジョーさん「忠実にカバーして良かった」
シュウさん「そうそう、あれでちょっとな、変な色気出てたら、プリンス愛好家からはね、『原曲に忠実なカバー』」
ジョーさん「そんな、こと言ってたんだ」
シュウさん「うん」
行さん「あの曲カバーしてる人見たことないもん」
MOBY「探したけどないっすねー」
シュウさん「なんでやろうと思ったんだろ、まあそうか、でもそれか、誰もやらないし、向井さんがプリンス好きだし、というところで、それでやったアレがあったんで、あとSOIL&PIMP SESSIONSとかちょうど仲良くなりはじめてた頃で、こんな感じでやるんだったらYOU吹いてみなよ、って言ったらね」
リーダー「うん」
シュウさん「『やるよー』って、で、ああいうの得意じゃないですか彼らは。一発でこうどうぞって言ってうやってもらったら最高にかっこいいのができて、そいであれになった」
行さん「なるほどねー、ほんとに、あのFunkってフィジカルなもんなんだけど、考えに考えないと、ああは仕上がらないだろうなと思ってて、だからその、マッチの曲とかは、絶対普通になんか、ほんとにソウルっぽくやる、ライブの最後のアンコールで、マッチやるマッチ、みたいな感じでやると、とんでもないことになる、それが、すごい考え抜かれてるから、普通に格好良く聞ける、それがすごい」
シュウさん「あれはー、ねえ」
リーダー「一番苦労した」
シュウさん「苦労したよねえ」
行さん「苦労するでしょ」
リーダー「あのー、原曲を、まず一番最初にするのは、8ビートだったら16ビートにしてみる、っていうのがまず鉄則なんですけど、ただそれを、ビートを乗せ変えただけだと、なんて言うんですかね、いい意味での、昭和歌謡くささだったりとか、ビートが勝てないんですよ、その、メロディーのアクの強さに。で、それをどうやって乗り越え、スクービー節に中和さしていくかっていうところでものすごく悩んで、色んなビートを試したけれど、最終的にはああいう、特殊なポリリズムっぽい、アフロビートになるんだけども、あれは、でも、あれを思いついて、皆で演奏してみても、最初はまだなんか、皆しっくり来ないかんじで、というのも歌の節回しが変わるから」
行さん「歌とかさあ、これはだって原曲のかっこよさってまた違うじゃない」
シュウさん「うん」
リーダー「そうなんです」
シュウさん「もうそう確かに、ね、すごいアレンジ難航して、ガレージロックみたいに8ビートでドカンとやるのでいいんじゃねえの、って。落ち着きそうになって、やったんですけど、そうすると歌の節とか、譜割りが変わらないから、マッチさんを超えられないんですよね、どうしても」
リーダー「そりゃそうだ」
シュウさん「絶対これは勝てない、このアレンジだったら、マッチさんが歌わないと、だめだ、っていう。で、俺がそれやっちゃうとただの物まねになっちゃって、なんか、恥ずかしいんですよ、とっても。これを、ねえ、トリビュート盤、入れるっていうのは、SCOOBIE DOとしてはイカン、って、ほんと、難航したよね」
行さん「修行のような」
リーダー「だってもう指定でしたからね、ノースマイルが、」
シュウさん「ノースマイルが!」
リーダー「社長さん、が、『スクービーは、ブルースバンドだから、スニーカーぶる~すやれよ』って」
行さん「すげえなそれ、すごいなそのロジック」
リーダー「砲丸が剛速球で飛んできた」
シュウさん「ばーんと(顔面直撃のアクション)」
リーダー「ばーん(顔面直撃のアクション)、やらざるを得ない」
行さん「自分たちで選べって言われたら多分違う曲を選ぶよね」
リーダー「まず最初にこう、これはちょっと、超えらんないな、置いといてってやつを、どんって」
行さん「それが飛んできた、でもそういうことをやると、また、バンドとして成長するというか」
リーダー「そうですね、長い目で、見てると、どれもこう、やっといて良かったっていうね」
シュウさん「そうだね」
リーダー「血になり肉になりなってるなと思いますね、他の曲のアレンジにもね生かされてるというか」
行さん「そうだよね、それだけこう、それぞれ、原曲が違うから、ほんとにこう、SCOOBIE DOのアルバムとしてね、19曲って結構長いけど、あ、もう終わりだっていうくらい、全然」
シュウさん「2枚買おうみたいなね」
行さん「話がちがう」
シュウさん「そういうことじゃない」
行さん「そもそも、カバーは好きなの?」
リーダー「そもそもスクービーは、結成したころはオリジナルの曲とカバー曲が半々くらいでやってたバンドだったんで、だからまあ基本的にはまずライブが、できればいいっていう状態から始まってたから、人の曲を色々やるのは好きなんですよ。で、そのやりたい曲のテイストみたいなのが最初はすごい決まってたから、わりとそこはね、根っこにあって、そこからこういう枝葉が出て、っていうかんじ」
行さん「じゃあこれからも、ライブなんかで、どんどんやっていくかもしれない」
リーダー「そうですね、やり、ますね」
シュウさん「やる、んじゃないすかねえ」
行さん「あんまやる気ないのかな」
シュウさん「なんかね、あれなんですよ、ライブ、俺ら色々すごいやるんで、そういう、ライブの中で、一時期『DOの部屋』っていう、『DOの穴』っていうバージョンもあったんだけど、要は俺たちのルーツを探るような、そこに、入ってるようなカバーもやるし、もっと、ディープな、60sのソウルとかブルースの曲と、俺らのSCOOBIE DOの初期のレアな曲、いわゆるR&B臭が濃厚なね、よりルーツが濃いものだけを集めて、ワンステージやる、みたいなライブもやってて、結構そういうのやると、そっから入口で入ってくれるっていうか。例えばさっき、MercyMercyMercyって曲があるんだけど、やったりなんかすると、あの曲すごいいい曲ですね、なんつったりして、で、それはあの、『GRAND-FROG SESSIONS』っていう、カバー盤を作ったりして、なんかそういうのもあったりするんで、面白いんですよ。ライブをやる時の、演奏する側としては、大好きな曲を大好きなアレンジでやれるっていう、だからまたオリジナルの曲をやるのとはちょっと違う感じなんだけど、単純にやっぱ皆好きな曲を演奏するのが好きだから、SCOOBIE DOは、そこはなんかね、無理なくできる楽しくできる、だから、これからもそういうちょっとこう、いわゆるいつものライブとは違うよっていう、企画性のあるライブっていうのも、やっていきたいとは思っているので、そういうところもね」
行さん「リスナーも、結構それを楽しんでるっていうね」
シュウさん「そうですね、いわゆるその、そのままアレンジする、みたいなことがわりと少ないんで、やっぱりね、4人でやってるっていうところでも、美しく燃える森なんかも、ホーンのフレーズ全部ギターで弾いてたりとか、ああいうのはね、なんか生でやると、なんかすごい上がるし、面白いと思うんですよね。そういうのを多分、俺らが好きだって言う人は、そういうところを好きでいてくれる、そういう音楽の聞き方も、ちゃんとしてくれるっていうのはうれしいし、」
行さん「ああそうだよね、そういう意味じゃあほんとあの、いいリスナーって言うと変だけど」
シュウさん「なんかこう、SCOOBIE DOの、良さをわかってくれてるなーっていうのはすごいありますね。そういうライブやっても、楽しみに来てくれるっていうのは、とってもうれしいですけど」
行さん「なるほどねー」
■告知
MOBY「9月23日、発売、SCOOBIE DO『Extra Funk-a-lismo! –Covers & Rarities-』、えー9月23日発売でございます。えっとこれ、の曲を中心に、ツアーもあの11月18日、横浜CLUB Lizardから、全7公演、TOUR『Funk-a-lismo! Extra』と題しまして、全国に、お伺いします。えーそれを経てですね、12月31日、バンド史上初のカウントダウンワンマンを開催します、下北沢GARDENにて、えー、『COUNTDOWN Funk-a-lismo!』開催しますので、えー、ぜひ、20周年の終わりと、21年目の始まりを見届けに、皆さん、踊りに来ていただければと思っております。皆さん、よろしくお願いします」
行さん「さすがです」
行さん「えーというわけで、今日はSCOOBIE DOの皆に来ていただきました、どうもありがとうございました」
「「「「ありがとうございました」」」」
行さん「えー、では最後の曲、PV見てもらおうと思うんですけど、じゃあ曲紹介をお願いします」
シュウさん「はい、SCOOBIE DO2015年の大ヒットナンバーです、聞いてください、『新しい夜明け』以上SCOOBIE DOでした」